【第10回】教員採用への挑戦、チーム結成の物語
- YDM Global Academy
- 9 時間前
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──“理念に共感する仲間と出会えた日々”

■ はじまりは、求人票のたった1枚から
校舎の工事が進むなか、次なる課題は教員の採用でした。
YDM Global Academyでは、開校時に6名の日本語教員が必要です。
しかしこれは、想像以上に厳しい挑戦でもありました。
日本語教育業界は慢性的な人材不足
YDMは“新設校”、実績も知名度もゼロ
まず私が取り組んだのは、無料の教員求人サイトへの掲載でした。
予算が限られている中でも、「今できることを、丁寧に積み重ねる」ことを信じて。
■ 面接の前に、まず“面談”を
やがて応募が入りはじめた頃、私は応募者全員にこう伝えました。
「いきなり面接ではなく、まずは面談をさせてください。」
その理由は明確です。“スキル”の前に、“志”が合うかどうかを確かめたかったからです。
面談では、以下のようなテーマについて時間をかけて語りました。
YDM Global Academy創設の背景と目的
「地方で留学生を受け入れる」ことの意味
教員に求めるのは、“教える技術”ではなく“伴走者としての覚悟”
最後に、こう締めくくります。
「今日のお話を聞いたうえで、ゆっくり考えてください。
ご自身の気持ちが固まったら、あらためて応募書類をメールで送ってください。」

■ “共感”は、想像を超えていた
その返答は、私の予想を超えるものでした。
「今日中に応募書類を送ります。面接、ぜひお願いします!」
そう力強く伝えてくれた方が何人もいたのです。
当時、YDMはまだ文科省の申請すらできてない状態。
仮に許可が下りなければ、そもそも採用も契約も成立しない。
入社は約1年後、2026年3月中旬。そんなリスクを理解したうえで、
6名の方々が「この学校の力になりたい」と手を挙げてくれたのです。
その事実に、私は胸が熱くなりました。
■ 全国から集まった“想いの同志”
採用が決まった6名の教員の出身地は、北海道から九州までさまざまです。中には、
福山市出身でUターンを決意した方
地元には縁がなかったものの、移住を前提に来てくださる方
どの方も、“YDMという志のある学校”を共につくりたい“
という強い想いを持っていました。
私は単に「教員」を探していたのではなく、
“この理念を共に実現してくれる仲間”を探していたのだ“と、あらためて感じました。
実は教員チームだけでなく、運営の現場にも力強い仲間が加わりました。
その1人は、日本語教師の資格を持ちながらも、
「事務という立場でこそ力を発揮できる」と志願してくれた方です。
学校運営をゼロから創り上げる現場に共鳴し、
すでに正式な雇用契約を交わしました。
さらに、ベトナム在住の通訳・翻訳・事務スタッフも1名、
遠隔からの支援体制を前提に内定しています。
彼女は日本での留学経験もあり、
ベトナム語・日本語の両方に堪能で、学生との橋渡し役を担う重要な存在です。
この2人の存在は、教員とはまた違うかたちでYDMを
**土台から支えてくれる“縁の下の力持ち”**です。
開校前の今だからこそ、その価値を強く実感しています。
■ チームに必要なのは「資格」より「共鳴力」
もちろん、教員資格や指導経験は必要不可欠です。
しかし、それ以上に私が重視したのは**“人としての姿勢”**でした。
こんな方を求めていました:
留学生の人生に本気で向き合える人
地方という環境でも前向きに挑戦できる人
困難な立ち上げ期を、仲間と共に楽しめる人
書類や数値では測れない“覚悟”や“共鳴力”が、
YDM Global Academyの教育の根幹になると信じています。
教員であれ、事務員であれ、通訳であれ、
YDMに必要なのは「共に未来を創るという意志」です。
スキルは手段、でも“想い”は動力。——私はそう信じています。
■ 「人は、想いに集まる」
この8名の出会いが、私に確信を与えてくれました。
「人は、想いに集まる。」想いがあるからこそ、困難にも立ち向かえる。
想いが重なるからこそ、支え合える。
YDM Global Academyの教職員チームは、まさにその体現です。
この仲間たちとなら、どんな壁でも乗り越えていける——そう、心から思えました。
🔜次回予告|#11 帳簿と情熱──数字が苦手な私を支える“黒子”の存在
表に立つ私より、もっと静かに、もっとタフに闘ってた人がいた。次回は、その“縁の下の主役”を紹介します。
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✍️あとがき
「人は、想いに集まる」──それは理想ではなく、現実でした。
まだ実績も、校舎も、認可もなかった時期。
それでも、私たちの“想い”に共鳴し、手を挙げてくれた8人の教職員がいました。
「よく決断してくれた」と思う一方で、
「この人たちの選択に報いる覚悟が、こちらにあるか」とも、自問しました。
経営において、最初の仲間は“運命共同体”です。
理念を共有できる仲間が現れた時、それは単なる“採用成功”ではなく、
事業の心臓に、はじめて血が通いはじめる瞬間なのだと思います。
私は今でも、あの面談で交わした言葉を覚えています。
• 「今は収入がなくても、1年後の未来を一緒に創りたい」
• 「教育は、教科書じゃなく、人で変わると思うから」
• 「一緒に学校を育てたい」
この挑戦は、“仕事”ではなく“共創”です。
そんな同志たちに出会えたことが、私にとって起業家としての最大の誇りであり、
YDM Global Academyにとっては真のスタートラインでした。
どうかこの先も、学生に、地域に、企業に、未来に、
それぞれの“色”で関わり、彩ってほしい。
この学校の“空気”をつくるのは、制度でも建物でもなく、人の在り方なのです。
教壇に立つ人、事務局で動く人、言葉をつないでくれる人
——そのすべてが、YDMの文化となり、体温となります。
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