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【第12回】労務手続きの洗礼

  • 執筆者の写真: YDM Global Academy
    YDM Global Academy
  • 8月8日
  • 読了時間: 4分

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“雇う”とは、覚悟の証明である。


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校長の入社で始まった人を雇うという現実

2025年4月。YDM Global Academy

**初の専任スタッフ(校長)**が入社しました。

これまで「開校準備中」という立場で動いていた組織に、

ついに“人を雇う”というフェーズが訪れたのです。

もちろんまだ学生はゼロ。校舎も工事中。

しかし、雇用とは**「未来が整うまで待つもの」ではなく、

今日から始めなければならない義務**。

·         給与の支払い

·         社会保険の加入

·         労働保険の届け出

「準備が整ってからやろう」では遅い。

人を迎えた瞬間から、“雇用者としての責任”は始まっていたのです。


労務初心者に降りかかる実務ラッシュ

校長の入社と同時に、私に降りかかったのは、前例ゼロの嵐のような実務ラッシュでした。

·         雇用契約書の作成(労働条件通知書と別です、と言われて驚愕)

·         勤怠管理ルールの整備(タイムカード?アプリ?…迷走)

·         給与計算の設計(支給日・控除・交通費・住民税の取扱い…???)

·         社会保険の資格取得届の提出(“扶養”ってどうするの?)

·         労災保険・雇用保険の成立届と被保険者届(ハローワークと労基署のWパンチ)

·         振込処理、源泉所得税の納付準備、帳簿の記録…

「開校前でよかったですね」なんて言われそうですが、

正直、本気で開校後じゃなくてよかったです

この嵐の中で、誰かの授業運営や学生対応なんて無理でした(笑)。


役所ごとに違うルール違う様式違う対応

この手続き祭りで一番やっかいだったのが、

“役所によって言っていることが違う”問題

·         ハローワーク:「紙で3部ずつ出してください」

·         年金事務所:「できれば電子申請してください」

·         労基署:「その様式、去年のです。最新版を…」

さらに、担当者によって説明の温度差が激しい。

A職員「この記入例どおりで結構です」

B職員「え、これだと不備になりますけど?」

特に印象的だったのが、年金事務所でのやり取り。

「この訂正が必要ですが、ここでは直せません」

「じゃあ、どこで?」

「ご自宅で直して、また戻ってきてください」

──それ、郵送じゃダメですか?と聞く気力すら削がれました(笑)。


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それでも前に進むために

そんな中、なんとか立ち止まらずに進めたのは、

「自力でやる」覚悟に加えて、“一人で抱え込まない工夫”を持てたからです。

·         地元・福山の社労士さんにアドバイスを仰ぎ、曖昧な手続きに明確な“道筋”ができた

·         商工会議所で記入例や最新様式を収集し、書類ミスを減らせた

·         同じような立場の起業者のブログや動画で、段取りや失敗例を事前に把握

「この通りにやれば絶対うまくいく」なんて答えはない。

でも、“誰かの経験”は確実に支えになる。

自分でやることを前提に、情報と知恵を借りる——

それが、起業初期の正解だと感じました。


雇う責任育てる覚悟

人を雇うということは、その人の“時間”と“信頼”を預かるということです。

今回入社してくださった校長先生は、まだ認可も降りていないこの段階で、

「もし申請が通らなかったら?」というリスクを理解した上で、

YDMに加わってくださいました。

給与を払うことはもちろん、

「安心して働ける場を提供する」ことが、雇用者としての最大の責任

だから私は思いました。

「安心できる基盤を必ず整える。そして、給与以上の信頼を提供する。」

その覚悟があって初めて、“人を迎える資格”が得られるのだと。


🔻【次回】#13 認定申請へ、現在一次審査中

いよいよ文科省との“本番”がスタート。

YDM Global Academyの命運を握る認定申請、そのリアルを語ります。


✍️ あとがき

労務という言葉に、皆さんはどんなイメージを持つでしょうか?

「地味」「複雑」「面倒」…どれも当たっています(笑)。

けれど、今回の経験を通して私は知りました。

**人を迎えるということは、制度の話ではなく、“信頼を積み上げる行為”**なのだと。

書類を揃えるのは、ルールに従うためだけじゃない。

曖昧さをなくし、安心して働ける土台をつくるため。

法律の網目に沿って組織をつくることは、

相手への礼儀であり、未来への投資でもあります。

起業や開校準備というと、どうしても「理念」や「構想」に目が向きがちです。

でも、そこに人が加わった瞬間から、その理想を守るために実務を固める責任が生まれる。

…それは時に面倒で、逃げ出したくなるような作業かもしれません。

でも、その過程こそが、創業者としての自分を少しずつ形づくっていくのだと感じました。

YDM Global Academyは、ここからが本番。


人を迎え、制度を整えた今、いよいよ“動き出す”ときです。


この学校に関わるすべての人が安心して歩めるように、これからも土台を耕し続けます。


 
 
 

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