【第8回】校舎決定と改修工事
- YDM Global Academy
- 7月25日
- 読了時間: 5分
更新日:12 時間前
📅更新:毎週 火曜・金曜!応援よろしくお願いします!
今回は、素人が工事監督になった話をお届けいたします!

■ 曙町との出会い —— 理想の場所をついに発見
長い物件探しの末、ついに福山市曙町に校舎を構えることが決まりました。
「学び」と「就職」をつなぐ——そのYDM Global Academyのコンセプトに、
最もマッチした場所。
この地で、夢を抱く留学生たちが学び、
日本企業へ羽ばたいていく姿を思い描いたとき、
「ここから始めよう」と自然に思えました。
■ 新たな壁:改修工事という現実
しかし、現実は甘くありませんでした。
認可を得るには、校舎が文部科学省の教育機関基準を満たしている必要があります。
教室の広さや採光
トイレや防災設備
動線や安全面
既存の建物では到底クリアできず、全面改修工事が不可避となりました。
■ 設計は“自作”という選択
費用を抑えるため、設計は私自身で行うことを決意。
建物のすべての寸法を一つずつ測定
文科省の基準を一条ずつ読み込み
教室レイアウト、安全動線、トイレ男女比の見直し
採光・換気・騒音基準までチェック
専門知識はゼロ。でも「やらなければ、誰もやってくれない」
——その想いだけで図面と格闘しました。

■ 業者選定と交渉 —— 半額までコストダウン
設計が終われば、次は施工業者の選定。私は以下の手順で臨みました。
地元業者数社から相見積もりを取得
各社の工法・仕様・金額を徹底比較
「これは省略できる」「この素材は代替可能」など、コストダウン提案を自ら実施
結果、当初見積もりの約半額まで費用を圧縮することができました。
交渉とは、価格を下げることではなく、「仕様を見直し、無駄を減らすこと」
——そう実感しました。
■ 工事監督は、自分
さらに、私は工事の現場監督を自ら担う決断をしました。
業者間のスケジュール調整
進捗管理と品質チェック
納品遅延や現場トラブルの即時対応
この役割は、本当に過酷でした。材料の納期が遅れ、天候不良で工事が止まり、
現場で「これ、図面と違う」とクレームが出る。
しかも、**補助金の事業完了日に“工事を終えなければならない”**
という制約付き。時間との闘いの中で、現場に通い詰め、
毎晩電話と修正の連続でした。
■ まさかの辞退、そして13年前の“縁”に救われる
工事が進む中、突如大きなトラブルが起きました。
エアコン工事をお願いしていた業者から、なんと「辞退」の連絡があったのです。
理由は、「補助金の完了期日に間に合わせるのは、他の現場との兼ね合いで困難」
とのこと。価格交渉を詰めすぎたことも原因だったかもしれません。
頭を抱えました。この時点で新しい業者を探し、見積りを取り、
再度スケジュールを調整する──時間も余裕もない中、それはかなり厳しい状況でした。
そんな時、ふと思い出したのは、
13年以上前に勤めていた製造業時代にお世話になった業者さんのこと。
家も近く、子どもの運動会でも顔を合わせるようなご近所さんです。
すがる思いで連絡したところ、事情を聞いた彼は、こう即答してくれました。
「いいよ。昔、助けてもらったし、今度はうちが力になる番だね。」
まさに、救われた瞬間でした。
しかも、かなり無理なスケジュールにも関わらず、全力で対応してくれました。
「人の縁は、時間が経っても色あせない」
──この経験は、経営において何よりの学びとなりました。
■ 工夫が、混乱を防いだ
素人の自分なりに、以下の工夫を取り入れました:
✅ 進捗チェックリストを業者ごとに作成
✅ トラブル時の対応フロー表を事前に配布
✅ 現場との週2回の定期ミーティング
これにより、連携ミスや遅延が減り、現場は少しずつ整っていきました。
■ 泥まみれの3ヶ月、それでもやりきった
現場作業は、机上とはまったく違う世界でした。
自分の判断で壁の位置が変わる
教室の明るさが“1cmの窓位置”で変わる
業者と信頼関係を築くには、敬意と素直さが必要
プロの皆さんから多くを学び、心から感謝しました。
この改修工事をやり切ったことで、
私は経営者としての“地に足の着いた感覚”を持てた気がしています。

■ まとめ
校舎の確保はゴールではなく、改修が本当のスタート
設計・業者選定・監督までを素人が手がけた3ヶ月間
トラブル続出も、仕組みと誠意で乗り越えた
補助金スケジュールとの戦いは、本気のスケジューリング訓練
「やれることは全部やる」の覚悟が、現場を支えた
🔜次回予告|#9 ホームページ、無料講座から始まった公開まで
YDM Global Academyが、ついに情報発信を始める——!
ホームページ立ち上げと“無料講座”をどう活用したかをお話しします。
✍️あとがき
“校舎”は文化のはじまり
建物は、ただの“箱”ではありません。
そこに込めた想いや工夫が、やがて“文化”になります。
この改修工事という名の「泥臭い挑戦」は、YDM Global Academyにとって、
精神的な“地鎮祭”だったのかもしれません。
毎日図面とにらめっこし、現場で泥にまみれ、心折れそうな夜もありました。
でも、それでもやり切った今、この場所には“魂”が宿っていると感じています。
ここまで苦労して作り上げた校舎は、もはや「建物」ではなく、
自分の子どものように大切な存在です。
だからこそ、これから共に働く教職員のみなさん、
そして夢を抱いて集まる学生たち、さらには来校されるすべての方に——
この校舎を丁寧に、大切に、そして綺麗に使ってほしい。
この場所が、未来をつくる“原点”になれるように。
YDM Global Academyは、ここから文化を築いていきます。
Comments